HOME初回限定盤DVDレビュー 2007.3.28 ミスチルトップ かさこワールド

ミスチル最新CD「HOME」(2007/3/17発売)の初回限定盤に、
ついているドキュメンタリーDVDは、
おまけ的な単なるドキュメンタリー映像なんてもんじゃなく、
ミニ「HOME」コンサートツアーといっていい、
ライブ映像がふんだんに盛り込まれたDVD。

桜井さんのインタビューに沿って、
1.箒星
2.ストレンジカメレオン
3.フェイク
4.しるし
5.彩り
の5曲が収録。

特に最後の「彩り」。
最近のテレビ出演でも大分歌っていたけど、
CDに収録されているバージョンではなく、
はじめ小林武史のピアノ弾き語りではじまるこの「彩り」は、
歌がはじまった途端、鳥肌がたち、涙が出てくるほど感動的。
歌が心に沁み込んでくる。
歌が自分と一体化していく。
映像の前に釘付けになって、一歩も動けなくなるほどの衝撃。

決してインパクトのある歌詞やメロディってわけじゃないのに、
こんなにもシンプルでこんなにも“ありふれた”歌詞を使った曲が、
これほどまでに心を動かす魔力を秘めているのは、ほんとすごい。
ミスチルには数え切れないほど名曲揃いだけど、
中期ミスチルの最高傑作、到達点といえる最高の曲だと思う。
ほんとこの曲はすごい。

彩り以外の4曲も素晴らしい。
特に「ストレンジカメレオン」は、CDにも収録されておらず、
ミスチルだけのコンサートでは一度も歌っていない曲だけど、
他のバンドの曲をここまで自分のものにし、
自然と体が動き出してしまうほどの演奏をする、
ライブでの名曲中の名曲になっていて、
今後のミスチルの活動に大きな影響を与えた一曲であることがわかる。

箒星、フェイク、しるしはそれぞれシングルカットされた曲たちだけど、
この3曲のふれ幅の広さと表現の多様さが、
ミスチルの大きな魅力にもなっていて、
多分このふれ幅があるからこそ、いつまでたってもファンが減らず、
飽きられず、特定の層だけでなく、
いろんなファンを引き込んでいる要因になっているんだろうなと思う。

ほんとミニコンサートライブといってもいいこのDVDは、
ぜひ手に入れてみてほしい映像です。