・「しるし」PVは全部見れるのに公式HPで見れない不公平(2006.11.15)
ミスチルシングル「しるし」が発売されたので、
(発売日は15日だが、どこのCDショップにも前日に普通に売っている)
ミスチルのしるしプロモーションビデオが全部見れるサイトを紹介しよう。
YouTubeじゃないよ(YouTubeにもいっぱいアップされてるけど)
http://bestiz.net/という韓国のサイトで、
右上にある「JPOP」をクリックすると、
ミスチルに限らず、新曲発売2週間ぐらい前の主なアーティストPVは、
ほとんどはじめから終わりまでアップされている。
このようなサイトを紹介するのは賛否両論あるかもしれないが、
知っている人は知っていて、勝手に見ているという現状を考えると、
ここで紹介したからどうたらこうたらという話ではないような気がする。
YouTubeだってみんな勝手に見てるんだろうし。
(ずっと前から私は個人的にこのサイトでPVを楽しんでいたが、
一応、シングル発売前に紹介するのはまずかろうという配慮はしたつもりである)
なぜこんな話をするのか。
インターネットというのは情報機会を均等にするおもしろい仕組みだからである。
ほんとアホな話だけどね、大好きなファンで、ファンクラブに金払って入っているのに、
公式ホームページではまるでテレビCMごとき、PV数十秒しか見れないという人がいる一方、
YouTubeとかbestiz.netを知っている人は、
発売前にPVを曲のはじめから終わりまで楽しめちゃうというおかしな不均等。
著作権著作権というけど、PVって何のために作ってんだろう?
公式ホームページにアクセスしたファンは数秒しかPV見れないのに、
ネット情報に詳しい人は、いわば無法的にほとんどのアーティストのPVを、
全部見れてしまうという現実。
こんなことがあっていいんだろうか。
著作権を侵害される所属事務所はアーティストを守る立場から、
新しい時代・技術に適合した情報の出し方を考えるべきだ。
どういう経路かしらないけど、PV全曲がネットに出回っているというのは、
普通一般の人はPVを手に入れることができないわけだから、
誰か関係者が情報を流しているとしか私には考えられない。
情報の流通に「差別」があるから、今までの時代はよかったけど、
こういうネット時代には思わぬところで流出してしまうわけですよ。
ファンクラブに入っている会員が公式HPにアクセスして、
ID、パスワード入力すればPV全部見れるとかね、
シングルを予約した人のみPV見えるようにするとかね、
届けたい人のところに情報を届ける努力を、
このインターネット時代に情報提供側はもっと真剣に考えるべきだと思う。
違法サイトに削除依頼したところで、延々いたちごっこが続くだけだ。
一方、ミスチル同様、私の大好きなMy little Loverなんだけど、
こちらもつい最近、ニューシングル「り・ぼん」が出た。
そしてPV全部が期間限定だったけど、無料ネットTV・Gyaoで見ることができた。
聞いていいなと思って、早速、CDを買った。
こういう方法ってもっと出てきていいと思う。
違法サイトに勝手にアップされて聴かれるぐらいなら。
インターネットは誰でも情報を得る機会と発信する機会がある。
これはすごいことだ。
だから、今まで考えていた「当たり前」がひっくり返されてしまったり、
はたしてどちらが「正義」でどちらが「悪」なのかわからないものも出てくる。
たとえば、つい最近の出来事で非常に「ネット的」だなと思ったのは、
プレステ3販売をめぐる騒動だ。
ソニーという企業はなんでこんなにとち狂ってしまったのかわからないが、
まだきちんと製品ができていないのに無理やり10万台限定で販売した。
そのために、オークションによる転売目的でPS3を購入した輩が、
ヤフオクで見る限り6000件以上にも上ったという。
これぞまさにね、私が先ほどいった、
届けたい人に届かない情報(製品)提供側のずさんさによる混乱の1つだと思う。
ところが、これには輪をかけておもしろい出来事が起こった。
「PS3転売で稼ぐ人に制裁を与える」と2ちゃんねるで“祭り”騒ぎが起き、
PS3のネットオークションに「20億」とかあり得ない高値をつけたりして、
徹底的に邪魔をしたらしい。
これぞネット社会の現実だし、こういう「正義感」で邪魔をするというのは、
実に痛快なわけだけど、
結局、こんな大騒動に発展してしまった原因は、
ソニーの血迷った発売戦略に尽きるわけです。
オークションで販売価格の2倍で売られたところで、
ソニーには一銭も入ってこない。
見切り発車の限定販売は社会的混乱を招くだけで、
私はソニーという企業姿勢がいかに情けないかをしかと見た感じで、
「これでソニーは終わったな」と思ったほどだ。
ソニーのPS3騒動に似ているのが、アーティストのコンサートチケットで、
オークションで高値で売れるので、転売目的に組織的にファンクラブに加入し、
チケットを大量に仕入れる組織が横行しているわけですよ。
届けたい人のところに届かず、違法な輩が得をしてしまう今の現状。
それはPVしかり。
情報提供者は新しい社会インフラに合った提供の仕方をすべきだと思う。
それは企業としての社会的責任(CSR)の範疇だと思う。
ちなみに今年行われたミスチル&ピロウズのライブは、
ライブ会場が小さくチケットの希少性が通常のミスチルライブよりかなり高くなるため、
チケット購入者の本人確認が会場で必要になっていたらしく、
このようにすれば転売目的で邪魔する輩を減らすことができるわけです。
商品提供者の社会適合力がないと、
違法にサイトにどんどんPVがアップされ、
見たい人が見れず、CDなんか買わない輩がそこで楽しんでしまう。
そもそもPVって何のためにあるの?
ミスチルファンの方で「Worlds end」のPVを全部見た人はいるだろうか?
これもhttp://bestiz.net/でアルバム発売前にアップされていて、
私は何百回と聴いて楽しめたけど、こういうサイトを知らない人は見れないという、
おかしな「不公平」が起きてしまう。
違法なことが得をして、まじめな人が損をしないよう、
特定の人間にPVを渡さず、公式HPがすべての情報発信源として機能し、
ファンのためにPVを見せるとかにすればいいのに。
技術的に難しい話じゃないんだし、それによってファンクラブ会員を増やせて、
収益アップにもなるし、そこでダウンロード販売すれば、
流通網を通さず、安価で商品が提供できる時代に来ているのにな。
さて、長くなったが、肝心のミスチルニューシングルはもう最高!である。
ドラマ14歳の母の主題歌になっている「しるし」はもちろん、
「ひびき」はほんとミスチルらしいB面曲という感じで、
むしろこちらの方を何度もリピートして聴いているぐらい。
そして3曲目は「くるみ」のピアノ弾き語りバージョンで、
ライブの時に聴いて鳥肌が立ち、ライブDVDでもこの「くるみ」ばかりを聴いていたぐらい、
素晴らしいバージョン。
ついでだけど、マイラバもいいですよ。
なぜかミスチルのプロデューサーで、ボーカルakkoの夫でもある小林武史が抜けてしまい、
新生マイラバは1人になってしまったけど、シングル「り・ぼん」は、
これまでのマイラバと変わらぬ独特のよさがあり、
切ないけど開放感があるみたいな非常にいい曲です。